痛むところに原因があるとは限らない!
長年「習慣」として継続してきたことが、突如出来なくなってしまった経験をもっている方もいるのではないでしょうか。
10年間継続してきたことが突如できなくなる!?
「継続してきた習慣」というのは、そのためにかなりのエネルギーや時間を費やしてきたものでもあり、だからといって、いざできなくなってしまうと、自分自身のアイデンティティーを失いかねないという側面もあり、ある意味で自分の中ではちょっと危険なものとなりつつあるもののことです。
わたしが10年来続けてきたことに「筋トレ(ジム通い)」があります。なかでもベンチプレスは継続した分だけ着実に成果を得られるという点で、非常にやり甲斐のあるトレーニングです。
そもそもわたしがこのトレーニングを始めたきっかけは「禁煙」でした。
禁煙には少なからぬストレスが伴います。さらには、禁煙によって食事量は変わらなくても、徐々に体が重たくなってきたことがきっかけで、新しいことに挑戦しようと決意しはじめたものでした。
当初は、自分のあまりの不甲斐なさにいつでも「やめよう」とばかり考えていました。しかし、なんとか1年たち、2年たちと続けているうちに、目に見える数値となって成果が自分になって返ってくるようになると、今度は止めてしまうことで、今までの努力を失ってしまうことの方が怖くて、ずーっと継続してきました。
10年間、記録更新はずーっと続きました。はじめた頃はほぼ毎月、近年は年ごとに上がり続けてきました。たとえ数㎏でも過去より思い重量をプッシュアップできるというのは本当に気分の良いものでした。
ああ、もうどうでもいいや・・・
はじめに右肩の痛みを感じたのは、昨年の12月でした。そのあともだましだましトレーニングを続けていましたが、しだいに腕が肩より上がらなくなり、2月にはとうとうその痛みでMAX重量の1/3も上がらなくなってしまい、継続を断念せざるをえない状況になってしまいました。
10年来お世話になっているジムにも休会のお願いをし、何度も医者に診てもらっても痛みの原因はよくわからず、痛み止めや湿布を貼るだけの鎮痛だけの治療にとどまっていました。そうして約3ヶ月、やらないでいる状況でも、腕を持ち上げたときの肩の痛みはさして変わらず、だんだんと「もうどうでもいいや」という気持がムクムクと顔をもたげてきたところでした。しかし、
捨てる神あれば拾う神あり
別の用事でたまたま大会に来ていた接骨院の先生に、その話をしたところ、「ちょっと見せてごらん」ということになり治療を受けたところ、肩の痛みの出所は、肘にあるということがわかったのです。そうして治療を受けるうちに、肩そのもの痛みはみるみる軽くなっていったのです。
まさか肩の痛みの原因が肘にあるなんて思いも寄らないものでした。
肩が痛いのだから肩の痛みがとれればいい、と考えていたわたしにとって、まさに衝撃的な出来事だったのと同時に、新たな考え方を得られた瞬間でもありました。
対処療法的に、その部分だけを見るのではなく、その周囲にも原因があるではないかと、そのつながりを見つけていくことで解決の糸口が見えることもあるのだなあということです。
整形外科で診てもらっても治らないことが、整骨院で治ることがあるんだということを初めて学びました。わたしにとっては本当に嬉しい出来事でした。
さぁ、もう少しです。まもなく復帰しますよ!