今からココから子どもから

一教師の日常をこそっと語りたく・・・

人物デザイン。

柘植伊佐夫さん(略歴はココを)のお話を聞いた。

第一線で活躍されている方の話というのは文句なく面白い!

ましてや自分にとって、ちょっと身近に感じている方なのでなおのことです。 

クリエイティブの世界に生きる方というのは、いったいどんなキャリアを積んで、第一線で活躍するようになったのだろうと興味津々でした。

実際、わたしにはまるで縁のない世界ではありますが、郷土の先輩ということもあってぜひ一度お話をうかがいたいと思っていました。

 

現在「人物デザイナー/ビューティーディレクター」として活躍中の柘植さんのキャリアを簡単に説明すると、高卒後すぐに地元の美容室で働き始め、そこで3年のキャリアを積んで上京。モッズヘアーを振り出しに、国内外の様々なアーティストやデザイナーとの出会いやそこでの仕事が評価され、クリエイティブの世界で現在も多方面で活躍している方です。

記憶に新しいのは、NHK大河ドラマ龍馬伝」「平清盛」の登場人物らを丸ごとデザインして「扮装」によってその世界観を表現するということを最初にやった方なのです。わたしは著書「龍馬デザイン。」を読んで以来、いつかお話を聞きたいとずっと思っていたわけです。(著書は「龍馬デザイン。」「さよならヴァニティー」)

 

龍馬デザイン。

龍馬デザイン。

 

 

さよならヴァニティー

さよならヴァニティー

 

美容師としてのスタートから、アーティスト、ディレクター、プロディーサーに進化・統合してきた過程を生の言葉でうかがうことができました。

映画や舞台などの世界では、携わる人が多くなり分業が進んだことで不一致が起こり、世界観が一つにならないことに対しての問題意識から柘植さんの仕事が成り立っていることもわかりました。

一人の人間がやることの「よさ」はわかるのですが、それによる「莫大な労力」を思うと、今、目の前で「あがり症なんです」と言いながら、一つ一つ言葉を丁寧に紡ぎ出すように話している柘植さんは本当にすごい方なんだなぁと思います。

ましてや何もないところから作り出すわけですから、産みの苦しみというは半端ないと思うのです。ですが、そんなことは一切感じさせない話しっぷりで、人物の大きさをうかがい知ることができました。

「明解でないものを紐解いていくのが仕事」

とおっしゃる柘植さんの言葉の中に、異業種に学ぶことのよさをつくづく感じたひとときでした。

 

やはり「自分の学び」を「子どもの学び」につなげてこその教師です。

今の私自身の人物デザインは「教える人」から「子どもの学びをプロデュースする人」へのシフトです。