今からココから子どもから

一教師の日常をこそっと語りたく・・・

面と向かってストレートに伝えなければ、子どもの心には響かない

話を聞くときは、ちゃんと相手の目をみなさい

この子は何がしたいのかなぁ、とか、どうしてこんなにヤル気が見えないんだろうなぁ、と感じる子どもがたくさんいます。

 

こちらからのかかわりに対するリアクションが乏しく、何を考えているのかよくわからない・・・。

 

世の中には、そうした子どもたちへの対処法的な書籍は山ほど出ていますし、ちょっと調べれば検索にもすぐに引っかかります。

 

「子どもをやる気にさせる魔法の言葉」「考える習慣をつけましょう」「本をたくさん読ませましょう」・・・・・・。

 

どうやら、今の子どもたちを行動させるためには、彼らをその気にさせる言い回しやコツはあるようです。

 

しかし、これだけたくさんメソッドや情報があっても、こういう子たちはいっこうに減る気配がありません。減るどころか増えています。

 

わたしが、こうした子どもたちと関わり続ける中で感じていることは、どうやら今まで親や教師、周囲の大人たちが、その子に踏み込んだ接し方をしてきていないなぁということです。

 

わたしには、特別なワザはありません。

この仕事を始めて二十数年経ちますが、一貫してきたことは、言うべきことは本人に面と向かって言うということです。たとえ相手がうるさいと感じる言葉であっても面と向かって言い続けます。

 

話を聞くときは、ちゃんと相手の目を見なさい

返事をきちんとしなさい

あいさつをしなさい

 

そんなの「あたりまえ」と思われる人も多いと思いますが、これを「徹底」できる人は実は意外と少ないのです。

 

先生はよく叱ってくれたから安心だった

卒業していった子どもたちによく言われる言葉があります。

「先生はうるさかったけど、本当によくわたしの話を聞いてくれたし、よく叱ってくれたから安心だった」

 

「よく叱ってくれた=安心だった」とは、変なことを言っているようですが、これが子どもの本音です。

 

この人は、自分のことを正面から見てくれている。いいことも悪いことも含めてよく見てくれている、ということは子どもにとって安心感につながるのです。

 

聞くための準備ができている子どもに自分の思いを伝えることは簡単なことです。はじめはけむたがられても、そうした指導の中で、子どもが自分自身の成長をちょっとでも感じ始めれば、そのことを率先してやるようになっていきます。

 

こういう関係が一度できてしまうと、あとはそう大変なことではありません。ときに行き過ぎた言葉や言動があったとしても、その後はなんとかなるものです。 お互い人間ですから足りないところがあるのは百も承知です。

 

そうです。言い過ぎたときはゴメンと素直に謝ればいいのです。