子どものやる気とモチベーション
T1:「今日の授業は楽しかったなぁ。子どもたちも集中してたし・・・」
T2:「やっぱり子どものモチベーションが高いと違うよね!」
モチベーション?
モチベーションとは、意欲の源(みなもと)になる「動機」のことです。
「やる気」のことであれば「やる気」と言えばよいのに、どうやらモチベーションというのは間違った使い方が定着してしまったようです。
「モチベーション」の意味と使い方
最近は誤用(というのか、英語のmotivationとはだいぶずれた意味での使われ方)が多く、「やる気」をかっこよく言っているつもりで「モチベーション」を使っている人が増えました。しかし、本来の「モチベーション」は、「動機づけ」で、「やる気を出すきっかけを与えること」を意味しますから、今よく使われているように、モチベーションが上がったり下がったり、ということは本来あり得えません。
例えば、ある人が「勉強を頑張りたい」という意欲を持っているとすると、その意欲の源になる「いい大学に進学したいから」「お金がもらえるから」「モテるから」などの動機付けこそが、まさにモチベーションということになります。
どうやら一般には、動機の結果として現れる意欲(=勉強を頑張りたいという気持ち)の方を、モチベーションと表現しているようです。
動機がないのに、やる気だけを高められるのか
どうもひろく使われているモチベーションとは、ほとんどの場合、「意欲・やる気・士気」と言い換えることができそうです。
現場は今、子どもが学びたいから学ぶという前提が崩れてきています。
どちらかというと、学ばされているという言葉の方がぴったりするくらいです。
学ばされている者に対して、やる気だけ高めるということが果たして成り立つのでしょうか。
本当の意味でのモチベーションをもたせるができなければ、どうやらこの状況を変えることはできない気がする今日この頃です。